今年から『日々是・美術批評』を連載することになった。以前から『C&D』誌に連載中の「戦後と美術」も35回を迎えた。戦後50年を境に始めた批評も10年経った。昨年からは地域応援誌『そう・叢』にも作家論を始めた。社会の動きも変わり、その一端である美術も変化して行く。それらを印刷物とプログに拡大して同時代性を感じていただければ幸いです。 2007年1月26日 鈴木敏春(美術批評)

■   「鬼と妖怪の造形/水木しげるの作品とともに」

   
昨日、届いた高浜市やきものの里かわら美術館からのチラシ。「鬼と妖怪の造形/水木しげるの作品とともに」7/19〜9/15.いよいよ夏休み。幽霊と妖怪の出番。先日読んだ『ヒロシマ・ノワール』東 琢磨さんの本にも水木しげるさんの論考が出てくる。『総員玉砕せよ! 』は、水木しげるの自伝的戦記漫画。1970年に発表した『敗走記』がきっかけとなり、その3年後の1973年に書き下ろし作品として発表。また、2007年には『鬼太郎が見た玉砕 〜水木しげるの戦争〜』のタイトルでテレビドラマ化もされた。ホタルの舞う季節に亡くなった同年兵が現れる。「内地に帰れてよかったな〜俺の分まで長生きしてくれ」今の戦争は幽霊の存在そのものを否定する。戦争の出来る国など幽霊たちも望んでなどいない。「水木しげるの戦争と新聞報道」と云う同時開催の企画も見もの。
掲載日 : 2014/06/29

■   KENJI TAKI GALLERY NAGOYA「木村充伯 展

   
昨日は体調不良に腹痛で、今日は昼まで寝込んだ。(笑)KENJI TAKI GALLERY NAGOYA「木村充伯 展 Above the horizon」(〜7/19まで開催。日・月曜日・祝日休廊。) 先週見て、昨日も連れ合いと見に来た。 荒削りのラッコ、ネコ、イヌ、サル、クマ、トリの 木彫作品。木村君の作品は以前から楽しみに拝見してきた。六甲山のタン・ルイさんらとの企画展も良い印象がある。今回の個展作品も「かわいい」と云う見せ方もあるのだろうけど、本当は「彫刻」と云う概念に拘った彫刻家なんだと思うようになった。荒削りの木材の中から形を掘り出して彩色する。日本の仏師のような彫刻のあり様は高村光太郎が「彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。彼の眼には万象が所謂『絵のよう』には映って来ない。彼は月を撫でてみる。焚火たきびにあたるように太陽にあたる。樹木は確かに一本ずつ立っている。地面は確かにがっしり其処にある。風景は何処をみても微妙に組み立てられている。人体のように骨組がある。筋肉がある。肌がある。そうして、均衡があり、機構がある。重さがあり、軽さがある。突きとめたものがある。」(触覚の世界/高村光太郎) 彼の中には触覚体験としての「彫刻」の本質を掴もうとする姿勢もある。それが動物たちであり、それらの出会いにもある。そんな彫刻家が居るのだと云う嬉しさも感じることが出来た。
掲載日 : 2014/06/29

■   7,509名の入場者

   
5/25「ボーダレス・アート・コレクション」展 おかげさまで来場者は合計7,509人となり、予想の3000人、それと2年前のアール・ブリュット・ジャポネ展の5000人を上回りました。またこの数字は美術館の歴代の自主企画展(企画会社や新聞社が共催の巡回展ではないもの)の中で最も入場者が多いという結果となりました(*平成7年の開館記念展は除く)。写真はアートツアーで訪れた五色園の浅野祥雲のセメント彫刻。

掲載日 : 2014/06/02

■   「ボーダレス・アート・コレクション」展

   
「ボーダレス・アート・コレクション」展やっとテレビデビュー。(笑)インタビューを受けているのは、今回の担当学芸員の今泉 岳大さんです。
名古屋テレビ(メ〜テレ)の報道番組「UP!」の取材がありました。放送をお楽しみに♪

放送日時
5/20(火)18:25ごろ
※放送時間は変更される場合があります。
掲載日 : 2014/05/19

■   村田千秋展

   
今日はかわら美術館の図録の原稿書きが進まなかったので、古い友人である村田千秋さんの個展のオープニングに出かけた。会場は中区上前津のギャラリー「ガレリア フィナルテ」。いつも大阪などでの発表が多かった。名古屋での発表は10年ぶりとか。作品は記述体/気配の構築/苗床のインスタレーション。基本的には書物なのだろうと思うが、解説に雪舟の点苔とあるので、なるほどと納得する(笑)雪舟が岩山やその周辺の岩肌、水流の流れに打ち表すものを点苔(てんたい)というのだそうです。そういえば白土三平の劇画風の雨だれを配したような作品もあったり、本のしおりや付箋のようなものもある。村田さんのインスタレーションはモノを正面から見据えて語るものではなく、昔から日本にあったモノの「気配」を巧みに捉えようとすることで制作されている。3月29日土曜日まで開催。日曜日は定休日。
で、図録の原稿は書き終え先ほど送付しました(笑)
掲載日 : 2014/03/17